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Last update: March, 2010
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氏 名 井上 康介 (Kousuke Inoue) 所属・職名 茨城大学 工学部 知能システム工学科, 講師 学 位 博士(工学) 所属学会 計測自動制御学会, 日本ロボット学会 経 歴 1973年9月23日 東京都立川市にて生誕 1992年3月 桐朋高等学校 卒業 1996年3月28日 東京大学 工学部 精密機械工学科 (新井・太田研究室) 卒業 1998年3月30日 東京大学 大学院 工学系研究科 精密機械工学専攻 (新井・太田研究室) 修士課程 修了 2002年3月29日 東京大学 大学院 工学系研究科 精密機械工学専攻 (新井・湯浅・太田研究室) 博士課程 修了 2002年4月1日 東京大学 人工物工学研究センター 研究機関研究員 2002年5月1日 茨城大学 工学部 システム工学科 助手 2007年4月1日 茨城大学 工学部 知能システム工学科 助教 2010年4月1日 茨城大学 工学部 知能システム工学科 講師
主な研究テーマ
生物模倣に基づくヘビ型ロボット
Biomimetic Snake-like Robotsヘビはきわめて単純な身体構造であるにも関わらず,草地,岩場,狭い穴,樹上,水中など,陸生動物の中でももっとも多様な環境に適応する興味深い動物です.この特性を人工物へ応用する試みとして,従来からヘビ型ロボットが研究・開発されてきましたが,これまでの研究では,その取り組みはヘビの身体や動きの表面的な模倣のみにとどまり,ヘビが見せる高い適応能力の背景に存在するメカニズムを理解・応用しようとする試みはほとんど行われてきませんでした.そこで我々は,ヘビの適応メカニズムを脳神経系・身体系の両面から理解し,ロボットとして応用することを目指した研究を行っています.脳神経系の側面では,動物の低次運動制御系として脊髄を取り上げ,脊髄においてリズム運動(歩行・遊泳・羽ばたきなど)を生成・制御している低次中枢である CPG(中枢パターン発生器)をモデル化し,地面との側方摩擦の変動に適応して消費エネルギー・進行スピードの双方において適した蛇行運動を生成・制御する神経的制御系を実現しました.また,適応に適した身体特性として,身体の適度な柔軟性(粘弾性)が重要な意味を持つことが近年指摘されており,これを実現するためにマッキベン型空気圧アクチュエータを用いた柔軟なヘビ型ロボットを開発しました.このような柔軟性を有することで,モータを用いたロボットのような精密な制御を行わなくてもなめらかな運動が実現できます.今後これらの試みを統合し,複雑・動的な環境に対して生物と同様のメカニズムによって適応するヘビ型ロボットを開発することを目指しています.
- Kousuke INOUE, Takaaki SUMI, Shugen MA: CPG-based Control of a Simulated Snake-like Robot Adaptable to Changing Ground Friction, Proc. IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems (IROS2007), pp.1957-1962 (2007/10)
- 吉永 航,井上 康介: 空気圧アクチュエータを用いたヘビ型ロボットの開発,日本ロボット学会学術講演会予稿集,1F36 (2007/09)
- Kousuke INOUE, Shugen MA, Chenghua JIN: Neural Oscillator Network-Based Controller for Meandering Locomotion of Snake-Like Robots, Proceedings of 2004 IEEE International Conference on Robotics and Automation (ICRA2004), pp.5064-5069 (2004/04)
部分観測環境下における人工エージェントの行動獲得
Behavior Acquisition by an Artificial Agent in Partially Observable Environment移動ロボットなどの実世界と相互作用する人工エージェントは自らのセンサを通じて環境の情報を獲得しますが, このようなエージェントの感覚システム(センサ)は一般的に, ある距離以上離れた対象を感じることができない(sensing-range), 物陰のものは感じられない(occlusion)という局所性の問題, ノイズを含んでいる(sensing-error)などの不確実性の問題を含んでいます.また, もう一つの問題として, 特定の観測値に対して, それが持つ意味をエージェントがどのように解釈するかは, エージェントが環境とどのように影響を及ぼしあうかに応じて適した解釈方法が変動するため, これをあらかじめ適切に与えておくことが困難です.この研究では, このような人工エージェントが自らの状況を認識する上での難しさの原因となっているこれら2つの問題を解決し, 極めて低レベルのセンサを持つエージェントが, どのように状況を認識すればよいかのメカニズムを実際に得られた経験に基づいて獲得し, これによって適切な行動を獲得する方法を提案しています.(より詳細な説明を準備中です)
- 井上 康介, 太田 順, 新井 民夫: 部分観測環境における複数タスクに対する行動獲得, 計測自動制御学会論文集, 38-7, pp.641-648 (2002/07)
- Kousuke INOUE, Shugen MA, Jun OTA: Acquisition of Global Information from Local Observation with Movement - Construction of Internal State-Representation under Partial Observabability -, Proceedings of IEEE International Conference on Robotics, Intelligent Systems and Signal Processing (RISSP2003), pp.370-375, (2003/10)
人工エージェントの個体発生論的発達に向けた汎化知識の獲得
Acquisition of Generalized Knowledge for Ontogenetic Development of a Robot人工エージェントが環境やタスクに応じた適した行動の仕方を学習・適応手法により獲得する方法が現在盛んに研究されています.ところが, これらの研究で提案されている方法は主に, (1) 特定の環境・タスクが与えられたとき, それに応じて適した行動を獲得する(短期的適応), (2) 進化的計算などの方法を用いて, エージェント群が世代を重ねる中で適応を行う(系統発生論的時間スケールでの適応)に分けられます.これに対して, この研究ではエージェントが様々な環境・タスクに対する行動の学習を繰り返すにつれて「成長」していくという, 個体発生論的時間スケールでの適応を目指しています.つまり, 様々な条件での学習を繰り返す過程で, ある範囲の問題に共通して有効な知識を見つけ出し, 次にその種類の問題を扱うときはその知識を使うことで, より速い学習が可能になる, という方法です.このような方法で, エージェントが一般的な(汎化された)知識を蓄積することで, エージェントの「生涯」という時間スケールでの適応を考えているのがこの研究です.(より詳細な説明を準備中です)
- Kousuke INOUE, Jun OTA, Tamio ARAI: Acceleration of Reinforcement Learning by a Mobile Robot Using Generalized Inhibition Rules, Journal of Robotics and Mechatronics, 22-1, pp.122-133, (2010/02)
- Kousuke INOUE, Jun OTA, Tomohiko KATAYAMA, Tamio ARAI: Acceleration of Reinforcement Learning by a Mobile Robot using Generalized Rules, Proceedings of 2000 IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems (IROS2000), pp.885-890, (2000/04)
協調的移動ロボット群による繰り返し搬送作業
Iterative Transportation by Cooperative Mobile Robots単一の有能なロボットを用いるよりも, 複数の低機能なロボットを多数利用することで, 条件の変化に対応しやすい柔軟なロボットシステムを構築することが可能であるという動機から, 複数のロボットを協調的に利用するための方法論が従来盛んに研究されてきました.この研究では, 複数の移動ロボットを利用する上で考え得る作業のうち, 重要な一つのカテゴリとして「多数物体の繰り返し搬送作業」を扱い, これを未知の環境において作業条件の変動に適切に適応しながら実現する動作計画手法を提案しています.作業環境上におかれた未知の障害物を回避するため, ロボット群は最初環境を協調的に探索しながら搬送を行い, 効率的な作業実現が可能な程度の探索が終了した時点で, 繰り返し搬送に適した経路ネットワークを構築します.この経路の上で, 作業物体を取り扱う際のコストに応じて, 最も効率の高い作業フォーメーションを強化学習により獲得することで, ロボット同士が邪魔をしあわないような協調的作業形態のもとに繰り返し搬送作業を実現します.(より詳細な説明を準備中です)
- Kousuke INOUE, Jun OTA, Tamio ARAI: Iterative Transportation by Multiple Mobile Robots Considering Unknown Obstacles, Journal of Robotics and Mechatronics, 21-1, pp.44-56 (2009/02)
- Kousuke INOUE, Jun OTA, Tomokazu HIRANO, Daisuke KURABAYASHI, Tamio ARAI: Iterative Transportation by Cooperative Mobile Robots in Unknown Environment, Distributed Autonomous Robotic Systems 3 (Proceedings of The 4th International Symposium on Distributed Autonomous Robotic Systems (DARS1998)), Eds. Leuth,T., Dillmann,R., Dario,P., Worn,H., Springer, pp.3-12, (1998/05)
博士論文:「部分観測環境におけるエージェントの自律的行動獲得」 PDF (3,446KB)
現在,以下の学術的活動を行っています.
2005/04-2010/03 科学研究費補助金 特定領域研究, 領域名: 身体・脳・環境の相互作用による適応的運動機能の発現 ---移動知の構成論的理解---, 領域幹事補佐 2009/01-2010/12 計測自動制御学会 論文集委員 (2009年:小委員会 副査,2010年:小委員会 主査)
2009/08 計測自動制御学会 システム・情報部門 第15回創発システム・シンポジウム 「創発 夏の学校2009」,副実行委員長 (教頭) 2009/09 第19回 インテリジェント・システム・シンポジウム (FAN2009),プログラム委員 2009/09 第19回 インテリジェント・システム・シンポジウム (FAN2009),OS「移動知」オーガナイザ 2009/11 計測自動制御学会 システム・情報部門 学術講演会2009,企画委員会委員 2010/03 移動知国内シンポジウム,プログラム委員長 2010/08 計測自動制御学会 システム・情報部門 第16回創発システム・シンポジウム 「創発 夏の学校2010」,実行委員長 (校長) 過去の学術的活動は こちら.
担当講義は以下の通りです.
- 工業力学 (Aコース 1年次 後期 / Bコース 1年次 後期)
- アルゴリズムとデータ構造 (Aコース 2年次 後期 / Bコース 2年次 後期)
井上 康介 (Kousuke Inoue)
茨城大学 工学部 システム工学科 (居室: 茨城大学 日立キャンパス E2棟 4F 407号室)
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© Kousuke Inoue